こんにちは！
歯に痛みを感じた場合、多くの人は虫歯を疑います。ですが、痛みが出たからすべて虫歯というわけではありません。虫歯や親知らず、神経の炎症など、これらの歯の痛みを総称して「歯原性歯痛」といいます。
これは歯からくる痛みなのです。
ですが、中には歯が原因ではない痛みもあります。
歯が痛いので歯科へ行ったが、特に問題ありません、と言われた方はいらっしゃいますか？歯が痛いのに診察しても検査をしても痛みの原因がわからないということがあります。
このように歯痛の原因が歯や歯髄、歯ぐきにない歯痛の総称を「非定型歯痛」と言います。
非定型歯痛にはいくつか特徴があります。
・歯やその周囲に痛みがあり、顔面痛を伴う場合がある
・痛みを感じる部分に虫歯などのはっきりとした原因がない
・痛みは強めで、激しく痛むときもある
・一時的ではなく、痛みが長期わたってある
・冷たい水などで刺激しても痛くない
・歯医者さんで治療しても痛みが治まらない
・麻酔が効くときと効かないときがある
・歯医者さんで治療すると痛みがひどくなる
・治ったと思ってもまた痛くなる
歯痛があり、これらの症状がある場合は非定型歯痛かもしれません。
非定型歯痛になる原因として、神経によるものとストレスによるものの2種類があります。
神経が原因の場合、これは過去に歯の治療を繰り返し受けてきたことによって、歯の神経から脳へ痛みを伝える神経伝達が混乱してしまうことで、痛みを引き起こしてしまうというものです。
またストレスが原因の場合、精神的なストレスを感じることで、血液中に含まれる「カテコールアミン」と呼ばれる神経ホルモンが増えてしまい、歯の周りにある血管が充血することで歯痛が引き起こされるというものです。
近年ではこの非定型歯痛に対しての治療方法が明らかになってきています。しかし、長い治療期間を必要とし人によっては数年かかる場合もあります。
非定型歯痛の治療には、薬物による治療と精神的な治療やストレスに対する治療を行います。心療歯科といい、歯や口腔内の状態から精神状態やストレスについて診断を行うことで、一人ひとりにあった最適な治療をしてくれます。
心療歯科は全国的にも少ない状態です。そのため、歯科へ通っても状態がよくならず、症状が悪化することでストレスが溜まってしまい、歯科恐怖症などの歯科心身症になる場合もあります。
非定型歯痛で悩んでいる方はとても多くいらっしゃいます。もし、非定型歯痛かもと思ったら、かかりつけの歯医者だけでなく、耳鼻科や口腔外科、大きい病院などで相談することが解決への糸口です。
ストレスが原因のものはストレスを解消することで痛みが引くこともあります。規則正しい生活や脳を休めるために睡眠をしっかりと取ることも大切です。
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