こんにちは!
今回、以前から来院されている患者さんのオペを行いました。上顎前歯部が破折してしまい、保存不可能となったためインプラントか義歯か悩んでいました。すでに臼歯部にはインプラントを埋入していましたが、年齢や予算などさまざまなことを考慮した結果、しっかりと噛めるインプラントを決断されました。
事前に抜歯をし、骨の回復を待ったあとのオペとなります。
CTで抜歯窩の状態を確認してみると、狭窄骨が抜歯の影響で無くなってしまっていました。また、骨の形状が骨頂部から基底骨にかけて狭窄している状態です。そのため、骨頂部では太く見える骨でも、基底部に近づくにつれて細くなっているので方向を誤ってしまうと骨を突き抜けてしまう大事故に繋がってしまいます。
さらに痩せている部分の骨は厚みが3mm程度と薄いため、ドリルで行うと骨がすべてなくなってしまいます。
こういった骨の形状でも大口式であればインプラントを入れることが可能です。大口式は骨を押し拡げる術式です。そのため細い針であけた穴を少しずつ拡げることでインプラント窩を形成することができます。
器具の挿入角度を慎重に見た後位置を決め、オーギュメータを使用しインプラント窩を形成、埋入を行います。
大口式ではドリル式では不可能な症例でも、骨移植などの前処置の必要なくインプラントを埋入することができます。歯でお悩みの方、是非お気軽にお問い合わせください。